日本車のホーンは好きではない

この前、対向車が道を譲ってくれました。
ヘッドライトでパッシング。 ピカッ。

お礼にとホーンを鳴らします。

「ピッピー♪」

「ビービー♪」の方が正しいかな?

よくある日本車の純正ホーンの音。
そういえば、今の車に乗り換えてからはホーン(クラクション)を交換していませんでした。

昔から日本車の純正ホーンは好きではなく、最初に交換する対象になっていました。
よくカー用品店などで売っている「ユーロ」とか「クラシック」的なホーン。むかし買った。
交換もラクチンだし、愛車への最初のDIYを楽しみました。よくある話だと思います。

ここ10年くらい安いフランス車に乗っていました。
最初からユーロな「ファーン♪」といった感じの音。
これはコレで気に入っていて、交換しようとは思いませんでした。

いまは久しぶりの日本車。
鳴らしてみて気づいた「ビー♪」の音。滅多に使わない。
最近のクルマは電子制御で色々良すぎる装備が満載。手を入れる箇所がないと思っていました。
あんまり鳴らすことがなかったホーン。「ビービー♪」日本車の音。
とっておきの品があるので、久しぶりのクルマいじりはホーン交換にしようと思います。

バブルの風

大学時代。バイト掛け持ちでようやく手に入れた中古車。ボロでも最初の愛車。
とにかく「走り」たくて、タイヤ、ブレーキ、サスペンションにお金が消えていく日々。
慢性的にお金が無い私は、ガソリン代やオイル交換代もなるべくケチります。

そのうち先輩のススメで訪れたのは、壊れた交換部品を探しに行った解体屋。片道2時間かかりました。
お目当ての部品を見つけてその場で剥ぎ取り。
往復の高速代とガソリン代、そして費やした時間を考えると「新品買っても良かったのではないか?」とは考えなかった時代。若かった。

部品の交換方法は、この解体屋での剥ぎ取りで覚えたと言っても過言ではありません。過言かも。
そこで解体屋のおじさんに勧められて見つけたのが「Y31シーマ純正ホーン」。日産の初代シーマ。
【画像1】
購入した時で既に15年落ち。昔乗っていたクルマで使用していて、乗り換える際に外して放置しました。
ここ最近でもフランス車に乗っていた10年程の期間は全く使用されず、放置期間10年以上。更にボロさに磨きをかけました。

日産シーマ。Y31型。
初代シーマは1990年台の初め頃に発売されていた高級車でした。
「Y31シーマの純正ホーン」と聞くと、知っている人には人気のマニアなホーンなのだそうです。うろ覚え。
渦巻き型の低音と高音が出るホーン。
音は表現するなら「ファーン♪」が高低二重に聞こえる感じ?

当時1000円で購入。
これも廃車のシーマから剥ぎ取りました。平成元年式。バブルの高級車がそこに朽ち果てていました。
私も良い歳になってきたので、ここらでバブルな風(意味不明)を吹かせてやろうと思います。
□残念DIY
【画像2】
まずは汚れを落とそうとブラシとケミカルを使用します。
まぁまぁ綺麗になりましたが、コイツ自体は誕生から既に三十年以上。私が購入した時点で十数年経過していたボロいホーン。
ピカピカになるとか、新品状態に戻るとかには遠く及びません。

そもそも、これからバンパーを外して純正の「ビー♪」のホーンを外して、シーマホーン固定して配線して・・・
考えているだけでめんどくさくて挫折したくなります。
クルマは多少いじりますが、昔からDIYは得意ではありません。途中で飽きる私の性格。
子供の頃のプラモデルとかも嫌いでは無いですが、組み立ての過程を楽しんだ記憶がありません。

出来るならディーラーにお金払うからやってもらいたい。

ですが私の現在のクルマはホンダ。
ホンダに「日産のホーンを取り付けください」と依頼するのはマズいでしょ。
【画像3】
私のクルマのホーンは運転席側のフォグランプのあたりにあるようです。
プラスチック製のカバーを外すのに、ツメの辺りをマイナスドライバーで一つ一つ外していきます。
6箇所の爪のうち、1箇所割りました。私のDIYでは被害が少なかった方です。
【画像4】
見えてきたのは純正ホーン。コイツが「ビービー♪」言っていたヤツか。
令和も3年が経過しました。「自動運転」なんて電子制御が出来るなら、ホーンも電子制御で音を変えられるようにして欲しいモノです。
【画像5】
純正ホーンに比べ「シーマホーン」はだいぶサイズが大きく、奥の広めのスペースがある位置まで入れないとダメそうです。
もう一個を入れるスペースがなかなか見つからず、仕方ないのでここにホーンを2個入れるのは諦めました。
【画像6】
入らなかったもう一方の低音は、エンジンルームのバルクヘッドの部分に移動しました。
2つの距離が離れてしまいましたが、この作業をしている途中から「ホーンを交換したい」ということから、「鳴ればいい」に考えが変わっていました。
いつも完成度が低い、私の車いじりは毎回こういうパターンになっていきます。
【画像7】
純正ホーンがあった場所に配線が出ているので、エンジンルーム側に回ったもう一方のホーンは配線を延長する必要があります。
配線は2本。プラスとマイナス。マイナスはどこかでボディアースを取ろうかと思いました。
ですがハイテク装備満載の最近のクルマ。
エンジンルームもカバーやコーキングがしっかりされていて、電気が流れる「鉄」が剥き出しの場所が意外と少ない。
仕方が無いので、フォグランプ部分の元々の純正位置までプラスと一緒に配線を戻します。
配線はプラスとマイナス2本。確実に通電する純正位置まで2本が1組になっているスピーカーコードを使用して戻します。
これなら1本通せばプラスとマイナスの2本分の電源が取れる。なんて便利。

このスピーカーコードは、おそらく15年くらい前に購入した余り物。
ようやく全て使い切れる日が来ました。当時の私へ伝えたい。
【画像8】
スピーカーコードに、これも10数年前に購入して使っていなかったジャバラを巻き付けます。
明らかな「自分でやった感」の配線。完成度が低めな残念DIY。若い頃から何度やってもウデの向上が見られないのが悩み。悩んでないけど。
【画像9】
走行に支障がないように配線を処理してカバーを取り付けます。
見てくれもそんなに良くない。とっととカバーして隠したい。そういう心境。

完成度低くても、満足度はちゃんとある

購入して間もなく3年。
平成三十年式の私のクルマに平成元年式のホーン。令和三年に装着。初めてDIYらしいことをしてみました。
配線にギボシ端子を圧着して取り回す。伸ばした配線はタイラップで固定して動かないようにする。
様々な電子制御によってハイテク化した現代のクルマに、私のシロウト剥き出し配線の完成度。

しばらくエンジンルームは開けないようにしようと思います。

・・・あ、

そういえば、10年以上寝かせたシーマホーン。
鳴るかどうか試してもいませんでした。

「ファァァァン♪」(二重)⇨そういう風に聞こえた

うん、バブルの音(意味不明)。ちゃんと鳴っている。
出かけたい。どこかにドライブに行って「ファーン♪」って鳴らしたい。
早く自粛期間終わってくれ。

めんどくさかったけど、バルブの風を感じた自粛期間。取り付けた満足感。
もし、このクルマを乗り換える日が来ても、このホーンだけは外して大切に持っておこうと思いました。

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